「コンタクトレンズをつけたら、目が充血しちゃった……どうしよう」と焦った経験はありませんか。
目が充血すると、不快感や見た目の問題だけでなく、目の健康にも影響を及ぼします。
また、コンタクトレンズの使用中に目が充血する原因のほとんどは、レンズ自体や目の状態に関係するものです。
この記事では、コンタクトレンズが目に充血を引き起こす原因や、その予防策について詳しく解説します。
1.コンタクトレンズをつけた目が充血した原因は?
最初に、コンタクトレンズを装着した目が充血した原因について、探っていきましょう。
レンズに汚れやキズがある
1つ目に考えられる原因は、コンタクトレンズに汚れやキズがあることです。
それらが角膜や結膜を刺激することで、目の充血が引き起こされます。
例えば、レンズの洗浄が不十分だと、タンパク汚れや細菌が付着し、それが目に刺激を与える可能性があります。また、爪や異物によってレンズについたキズは、角膜に直接影響を及ぼし、充血や不快感を引き起こすことも。
特に2Weekや1Monthタイプなど、長期間使用するレンズの場合は、日々の正しいメンテナンスが大切です。
目やレンズが乾燥している
2つ目の原因は、目やレンズが乾燥していることです。
目やレンズが水分不足になることでも、角膜に影響を及ぼして充血が引き起こされます。
コンタクトレンズは涙の膜に浮かぶように装着しますが、乾燥すると涙が減少し、目との間に摩擦が生じます。その結果、角膜に細かな傷ができ、充血してしまうのです。
エアコンの効いた室内や、パソコンやスマホを長時間見続けることでも、目の乾燥は進みます。
目の潤いを保つためには、定期的なまばたきを意識しましょう。
目の酸素量が不足している
3つ目の原因は、目の酸素量が不足していることです。
目の酸素が少ないと、角膜の新陳代謝のバランスが崩れてしまうため、充血を引き起こします。
目の角膜には血管が通っておらず、酸素を空気中から直接取り込んでいます。ところが、コンタクトレンズをつけることで取り込む酸素量が少なくなると、角膜が酸素不足に陥ってしまうのです。
酸素不足を放置すると、角膜の一番上の層が剥がれてしまい、細菌に感染しやすくなることも。
1日のコンタクトレンズの使用時間が長い方や、装着したまま寝落ちしてしまうことが多い方は、特に注意が必要です。
レンズのBCが目と合っていない
4つ目の原因として考えられるのは、レンズのBCが自分の目と合っていないことです。
ベースカーブ(BC)は、レンズの曲がり具合を示す数値ですが、目にきちんとフィットしないレンズを使うと目に圧迫感が生じ、角膜を刺激して充血の原因になります。
BCが合わないレンズは、装着中に違和感を覚えたり、レンズがズレやすくなったりすることも。
目の丸みは一人ひとり異なりますので、自分に合ったBCのレンズを使う必要があります。
アレルギーを発症している
5つ目の原因は、目にアレルギーを発症していることです。
花粉症やハウスダスト、化粧品などによってアレルギーが出てしまう体質の方は、アレルゲンが目に付着することで炎症や充血を引き起こすことがあります。
アレルギーになると充血のほか、目やにやかゆみ、ゴロゴロ感、そして上まぶたの裏側にブツブツが発生するなどの症状が表れることも。
中でもアレルギー体質の方は、特に適切なレンズの選択が必要です。
2.コンタクトレンズで目が充血したら眼科を受診!
目が充血した際は、まず眼科を受診することをおすすめします。
自己判断で放置してしまうと、症状が悪化して角膜炎や結膜炎、さらには重篤な眼病につながる可能性があるからです。
眼科では、充血の原因を診断して最適な治療を施してくれるだけでなく、目の状態に合ったレンズの選び方や、お手入れ方法についてのアドバイスも受けられます。
特に、充血が何度も繰り返されたり痛みやかゆみを伴ったりする場合は、早めに眼科医の診察を受けましょう。
適切な治療を受ければ、目の健康を守りながら安心してコンタクトレンズを楽しめます。
3.コンタクトレンズで目の充血を防ぐ対処法
ここからは、コンタクトレンズで目の充血を防ぐ方法について、詳しく解説します。
正しい手順でレンズをお手入れする
1つ目の対処法は、正しい手順でレンズをお手入れすることです。
日々のケアを欠かさず、レンズの状態をきれいに保っていれば、目の充血を防げます。
使い終わったレンズは、専用の洗浄液を用いて指の腹でしっかり「こすり洗い」した後、保存液で十分にすすいで汚れや雑菌を除去しましょう。
1Dayタイプの場合でも、レンズを取り扱う際には丁寧な手洗いを心がけてください。
コンタクトレンズ専用の目薬をさす
2つ目の対処法は、コンタクトレンズ専用の目薬をさすことです。
涙の成分に似せた目薬で水分を目に補給することで、充血の原因となる乾燥を防げます。
一般的な目薬の多くに含まれている防腐剤は、コンタクトレンズに悪影響を及ぼす可能性があるため、
レンズをつけたまま目薬を使う際は専用の製品を使うことが大切です。
仕事中や乾燥が気になる環境では、こまめに点眼する習慣をつけましょう。
レンズの装着時間を守る
3つ目の対処法は、レンズの装着時間を守ることです。
装着時間が長すぎると、目に負担をかけてしまい、充血のリスクが高まります。
コンタクトレンズは一般的に、装着時間を8~12時間までにとどめることが推奨されています。
帰宅したらレンズを外し、できるだけメガネで過ごすように心がけましょう。装着したまま寝ることがないよう、自分で気をつけることも大切です。
どうしても長時間の装着が必要な場合は、酸素透過率が高めのレンズを選びましょう。
自分に合ったBCのレンズに変える
4つ目の対処法は、自分に合ったBCのレンズに変更することです。
眼科でもらった処方箋のデータに基づいて、目にフィットするレンズを選べば充血を防げます。
BCが目に合っていない場合は、眼科に再計測を依頼して、自分にぴったりのレンズを処方してもらいましょう。
正しいBCのレンズに変えることで、充血を予防するだけでなく、快適な装着感も得られます。
アレルギー対策を実施する
5つ目の対処法は、事前にアレルギー対策を実施することです。
花粉やハウスダストが原因の場合は、アレルゲンを避けることで充血を予防できます。
また、いつでも清潔なレンズを使える1Dayタイプの使用や、外出時にメガネを併用することでも目を守れます。
抗アレルギー薬でも充血を予防できますが、目薬タイプの場合は成分がレンズに影響しないよう、裸眼の状態で点眼し、5~15分ほど待ってから装着しましょう。
4.まとめ
今回は、コンタクトレンズが目に充血を引き起こす原因や、予防策について解説しました。
コンタクトレンズによる目の充血は、原因を理解した上で、正しく対処すれば予防できます。
レンズの汚れや乾燥、酸素不足、アレルギーなど、充血の要因はさまざまですが、それぞれに適切なケアや対処法があります。
また、充血が起きた場合は早めに眼科を受診して、目の健康を守ることが大切です。
この記事を参考に、快適で安全なコンタクトレンズライフを楽しんでくださいね!