カラコンを装用してしばらくすると頭痛が起きる、という経験はありませんか?それはもしかしたら自分の目に合わないカラコンをつけているからかもしれません。
今回はカラコンをつけている最中に頭痛を感じた場合の原因や対処法、頭痛の起きにくいカラコンの選び方を説明していきます。
1.カラコンで頭痛がする原因
カラコンで頭痛がする主な原因は「眼精疲労」です。眼精疲労を引き起こすカラコンの使い方を3つ確認しておきましょう。
カラコンの度数が合っていない
カラコンの度数が合っていないと、眼精疲労から頭痛につながる可能性があります。眼精疲労では頭痛以外に、目のかすみ、充血、乾燥、肩こり、めまいなどの症状も現れます。
長い間眼科を受診しておらず度数を調整できていない、カラコンを左右逆につけていた、片方のカラコンを両目につけていたことが原因かもしれません。
カラコンのBCが合っていない
カラコンのベースカーブ(BC)が自分のサイズと合っていない時も不調を引き起こす原因となります。特に、自分のBCよりも小さいカラコンを長時間つけている場合、レンズが眼球を締め付けて血流が悪くなり、目の筋肉に負担がかかります。結果、眼精疲労となり頭痛が引き起こされることがあります。
カラコンを長時間装用している
カラコンは装用時間が長くなるほど目の乾燥が進みます。レンズが蒸発した水分を補うために涙を奪うからです。
乾燥がひどくなればドライアイになってしまうことも。目の疲れ、不快感、痛みなどの症状は眼精疲労の原因になりやすく、頭痛を引き起こす可能性があります。
2.原因はカラコンじゃないかも?勘違いしやすい頭痛
原因をカラコンだと勘違いしやすい頭痛もあります。
例えば、長時間デスクワークやスマホ操作をすると、頭から肩部分の筋肉が緊張して血行が悪くなり、頭痛を引き起こすと考えられています。
また、読書に夢中になるとまばたきの回数は少なくなりがちです。目の乾燥がどんどん進んでドライアイを引き起こしやすくなります。
デスクワークや読書中は眼精疲労をともなうこともあり、頭痛がすると「カラコンが原因だ」と勘違いしてしまうかもしれませんが、原因は姿勢やまばたきにあるかもしれません。正しく対処するためにもしっかり見極めましょう。
3.カラコンによる頭痛をやわらげる方法
カラコンによるつらい頭痛、早くやわらげたいですよね。ここでは4つの対処法をご紹介します。
目薬をさす
ドラッグストアなどで売っているカラコン用の目薬をさし、瞳にうるおいを与えましょう。目の乾燥による眼精疲労を感じる方にはおすすめです。眼科に行く時間がある方は、ドライアイ専用の目薬や人口涙液を処方してもらうとよいでしょう。
目の周りを温める
目の周りをホットタオルなどで温めると、血行が良くなり目の疲れが癒えます。涙の蒸発を防ぐ油の分泌を促したり、一時的ではありますが頭痛をやわらげたりする効果も期待できます。
ツボ押しをする
眼精疲労に効くとされるツボもあります。目頭のやや上にあるくぼんだ部分、睛明(せいめい)といわれる場所と首の付け根にある風池(ふうち)というツボが目の疲れに効くとされています。指の腹で1分程度優しく加圧しましょう。
目の体操をする
目の体操をすると目の周りの筋肉がほぐれ、疲れを緩和する効果が期待できます。
目を開いてゆっくり右回り、左回りと数回回した後で目を閉じて休ませます。また、近くのもの一点をじっと見つめた後に遠くのものをぼんやり見る、というのを何回か繰り返すのも体操になりスッキリするといわれていますよ。
4.合わないカラコンを使い続けるとどうなる?
自分の目に合わないカラコンを使い続けると、ピントを調整するために毛様体筋に常に負担をかける状態になります。
毛様体筋は自律神経と関りがあるため、酷使すると自律神経が乱れて頭痛や肩・首のこり、吐き気などを引き起こす可能性があるとされています。それだけでなく、毛様体筋の緊張状態が続くとピント調節機能が低下し、近視が悪化する一因にもなるのです。
頭痛は目薬や目の体操で一時的に緩和されるかもしれませんが、合わないカラコンを使い続ける限り症状は改善されないでしょう。何日、何カ月も頭痛が続くようであればカラコンを見直すことがおすすめです。
5.頭痛の起きにくいカラコンの選び方
頭痛が起きにくい自分に合ったカラコンを選ぶポイントをご紹介します。
まず眼科を受診する
まずは眼科を受診し、自分の度数やBCをきちんと測定してもらいましょう。自分の度数やBCに合ったカラコンでないと、視力低下や眼精疲労、頭痛の原因になります。また、定期検診も忘れないようにし、度数が変わっていないかをチェックしてもらうことも大切です。
自分に合った含水率を選ぶ
含水率とは、レンズに含まれる水分量の割合を指し、50%以上を高含水レンズ、50%未満を低含水レンズと呼びます。
目の乾きが気になる方は、低含水レンズのカラコンがおすすめです。低含水レンズは含まれる水分量がもともと少ないため、蒸発量も少なく涙をあまり奪いません。高含水レンズは乾燥が気になりやすいですが、水分を多く含むためつけ心地がいいメリットがあります。
人によって低含水と高含水どちらがいいかは異なりますが、乾燥による眼精疲労が気になるなら低含水レンズがいいでしょう。
酸素透過率に注目する
できるだけ酸素透過率の高いカラコンを選びましょう。パッケージや商品説明では「DK/L値」で表され、数字が大きくなるほど酸素を良く通すことを意味します。
カラコン装用中はレンズが瞳を覆ってしまうため、目が酸素不足になりがちです。目の酸素不足を防ぐことで目の健康が保たれ、目のトラブルを回避してくれます。
スマホ・PCユーザーはブルーライト対策レンズを
カラコンでもブルーライトカット機能付きの商品が数多く販売されています。
スマホやPCから出ているブルーライトは目に負担がかかる原因のひとつとして知られています。仕事などでPC作業が多い方や長時間スマホを操作する方はブルーライトカット付きレンズも検討してみましょう。
6.まとめ
カラコン装用によって引き起こされる頭痛の主な原因は「眼精疲労」です。自分の度数やBCに合わないレンズをつける、長時間カラコンを装用すると目の負担が大きくなり、頭痛につながる可能性があります。
頭痛が起きてしまった時は、温める、マッサージ、ツボ押しなどで血行を改善することで、痛みが和らぐことがあります。
しかし自分の目に合わないカラコンをつけ続けると頭痛が長引くことになりかねません。眼科を受診して自分の目に合ったカラコンを選ぶことが大切です。