近視用のカラコンを使っている人の中には、「最近スマホやPCの画面など近くのものも見にくくなってきた」という人もいるのではないでしょうか。
実は、近くも遠くも見えるよう1枚のレンズで矯正できる遠近両用のカラコンが販売されています。でも、遠近両用コンタクトレンズに比べて商品数が少ないので、情報量も少なく選ぶ上で迷ってしまうことも。
そこでこの記事では、遠近両用カラコンのメリットや選び方について詳しくご紹介していきます。
1.遠近両用カラコンとは?
遠近両用カラコンとは、1枚のレンズに近く用と遠く用それぞれの度数が配置されたカラコンのことで、装用すると手元も遠くも見やすくなります。
遠くだけでなく手元のスマホや本も見にくくなってきた、小さな文字は少し離した方が見やすい、夕方になると目が疲れるという方に便利なアイテムです。
カラコンユーザーの方で老眼の症状が出てきたり、老眼鏡を併用していたりする場合は、遠近両用カラコンを試してみてもいいかもしれません。
2.遠近両用カラコンのメリット・デメリット
遠近両用カラコンの気になるメリット・デメリットを確認しておきましょう。
遠近両用カラコンの最大の魅力は、なんといっても瞳のおしゃれと快適な見え方を両立できることです。老眼鏡いらずで見た目に響かず、カラコンのデザイン次第で瞳の印象にも変化を与えられます。
また、老眼鏡と併用するとフレームで視野が狭くなることがありますが、遠近両用カラコンの装用で視野が広がりスポーツや登山がしやすくなることも。
一方、遠近両用コンタクトにも共通することですが、遠近両用カラコン特有の見え方に慣れるまで時間がかかる場合があります。遠近どちらも見えやすいよう設計されているため、見え方に慣れてからも近視用カラコンと比べるとぼやけて感じる方もいるかもしれません。
3.遠近両用カラコンのおすすめの選び方
遠近両用カラコンの選び方を4ステップに分けてご紹介します。
①眼科を受診する
遠近両用カラコンを購入する前に、まずは必ず眼科を受診しましょう。最近は手軽にカラコンを購入できるようになりましたが、眼科で自分の目に合った度数やレンズを教えてもらうことが大切です。
特に、コンタクトレンズの矯正力を示す「度数」、近く用・遠く用の度数の差を示す「加入度数(ADD)」、レンズの丸みを示す「ベースカーブ(BC)」は自分で調べられません。
自分の目に合わないカラコンは見えにくさや疲れ目の原因になり、視力の低下にもつながります。必ず眼科を受診して処方箋をもらい、記載の内容に従って遠近両用カラコンを選びましょう。
②レンズ構造を選ぶ
ソフトコンタクトレンズの遠近両用カラコンは、「同時視型」という視線の位置を変えずにピントを合わせられるタイプのレンズが採用されています。
さらにそこから「バイフォーカル」と「マルチフォーカル」という構造に分かれます。
バイフォーカルは遠く用・近く用の2つの度数で設計されていて、見え方に歪みが生じにくいことがメリットです。一方マルチフォーカルは遠くの度数から近くの度数までレンズ度数が少しずつ変化していくレンズで、中間距離の視界が広くなります。
カラコンメーカーによってレンズ構造は異なるので、眼科医に見え方の希望等を伝え、相談しながらどちらかを選択しましょう。
③デザインを選ぶ
次にカラコン選びの1番楽しいポイント、デザイン選びです。商品画像や着用イメージなどを見て、自分のイメージに近いカラコンを選びましょう。
瞳に自然に馴染むデザインは、ドットやグラデーションで表現されている、透明感のあるダークブラウンカラー。フチはない方がふんわりと黒目に溶け込みます。
④購入先を選ぶ
遠近両用カラコンは眼科併設店、カラコン専門店などの実店舗で購入する方法とネット通販で購入する方法があります。
初めて遠近両用カラコンを使用する人には実店舗での購入がおすすめです。何か目にトラブルがあったときに相談しやすく、付け方やお手入れの方法も教えてくれます。
カラコンの扱い方になれていて、定期的に眼科も通っている人はネット通販を利用してもいいでしょう。自宅から購入できるので、忙しい人にピッタリです。
4.残念ながら遠近両用カラコンはラインナップが少なめ
遠近両用のクリアコンタクトレンズの数は増えてきているものの、遠近両用カラコンとなるとそのラインナップはまだまだ少ないのが現状です。
その分、選べるデザインも限られてきてしまうので、おしゃれを楽しみたい方や処方箋に記載の度数・BCなどに合う商品がない方は、少し手間でも近視用カラコンと老眼鏡を併用しましょう。
眼鏡の出し入れが不便な山登りなどのアウトドアスポーツの時には、遠近両用コンタクトで代用するのもひとつの方法です。
自分の目的に合わせて遠近両用カラコンを楽しみましょう。
5.まとめ
遠近両用カラコンとは、1つのレンズの中に近くを見やすくする度数と遠くを見やすくする度数が配置されているカラコンのことです。老眼鏡を使用しなくても近くが見えやすくなるので、快適な視界と目元のおしゃれを両立できるメリットがあります。
遠近両用カラコンを購入する時は、必ず眼科を受診し、自分の目に合った度数や形の商品を選ぶことが大切です。まだ商品数が少ないデメリットはありますが、自分の目的に合わせてクリアコンタクトや老眼鏡と併用することで楽しみを広げられるでしょう。